2021.07.04

カーボンニュートラルについて

カーボンニュートラルについて

さて本日はカーボンニュートラルとバイオプラスチックについて記載させて頂きます。

 

まずカーボンニュートラルとは、地球上に存在するCO2の総量が一定になり、それが増減しない状態を目指すという考え方です。

CO2は温室効果ガスの1つで、このCO2の総量が増えると地球温暖化につながります。そこでCO2の排出量と吸収量を同じにして

±0になる状態を目指すのがカーボンニュートラルです。脱炭素に向けた世界的な動きですね。

 

その動きに至った経緯は2015年に採択され2020年に運用がはじまった「パリ協定」という国際条約です。その目標は

◆産業革命以前と比較して気温上昇を2℃未満に抑えること

◆21世紀後半に温室効果ガス排出を実質0にすること

などとなっております。

 

日本政府としては中期目標として2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度を基準として26%削減する指針を出し、

2050年までのカーボンニュートラル実現について動き出してますね。

 

カーボンニュートラルの具体的な取り組みとしては世界的には水素動力の乗り物開発、燃料電池自動車の開発そして

地下鉄排熱利用の取り組みが進行しておりますが、個人的にはアメリカのアウトドアメーカーのパタゴニアの取り組みに

興味があります(まったく余談になりますが)。パタゴニアが取り組む農業では、有機肥料(自然由来の肥料)を使用

して地中の根や微生物によるのCO2固定効果を高める取り組みがされております。環境再生型有機農業と呼ばれているようですね。

 

また日本でも発電所や工場から排出されるCO2を再利用するカーボンリサイクルという動きが行われているようです。

 

さてここまでカーボンニュートラルについて記載してきましたが、脱炭素をめざすプラスチック「バイオプラスチック」についても

記載させて頂きます。まずバイオプラスチックとは以下のプラスチックの総称と言えます。

 

(1)生.分解性プラスチックス → 微生物の働きで低分子化合物に分解されるプラスチック。

土に埋めるなどして微生物がいる環境にあると分解され、最終的には水とCO2になるので自然界に悪影響を与えない

 

(2)バイオマス(生物由来)プラスチック→動植物から生まれた再利用できる有機性の資源「バイオマス」を原料とする

プラスチック。バイオマスプラスチックに含まれる炭素は、元が植物が空気中のCO2から取り込んだもので燃やしてCO2を発生

させても、それはもともと空気中にあったものなのでCO2は増えていないとみなせる、つまりこれがカーボンニュートラル。

 

プラスチックマーケットの協力会社でバイオマスプラスチックを用いて商品を製作している工場があります。前々回「射出成形」の

工場でご紹介した「河村樹脂」ですね。そしてその商品はこのコラムでもご紹介したことのある「レッサースタンド」の

TEXaバーションです。そのTEXaの原料メーカーの資料が下記になります。

TEXa案内資料

 

今までさかんにSDGsの取り組みをご紹介させていただいておりましたが、このカーボンニュートラルこそSDGsのNO,13

「気候変動に具体的な対策を」の対策と言えるのではないでしょうか。地球温暖化を防ぐために廃棄プラチックを燃やして

処分するのではなく再利用することでCO2排出量をコントロールする。その目的達成のためのプラスチックの再利用の流れを

確立するためにプラスチックマーケットの協力工場は日夜開発を続けております。