2021.12.12

サスティナブルマテリアル展

サスティナブルマテリアル展

今回は12/8~10に幕張メッセで開催された高機能プラスチック展内「サスティナブルマテリアル展」について記載いたします。

この展示会にプラスチックマーケットの協力会社である河村樹脂をはじめとした射出成形グループが出展いたしました。

http://株式会社 河村樹脂 (kawamura-jushi.co.jp)

 

河村樹脂の担当者さんにお聞きしたところ、昨年は「高機能プラスチックス」に出展してコロナの状況もあり人も少なめだった

ものの今年は「サスティナブルマテリアル」という新しい試みの展示会であることと、大手企業の出展が復活してきているため

客足はかなり多かったそうです。

 

成果をお聞きしたところ「必要に迫られての具体的な相談」が多く、そのまま試作の打合せに入ったお客様も何組かあったとか。

展示物は「バイオマス」や「サスティナブル」商材をメインにしており、多くのお客様の関心を得ていたようでした。

その商材を簡単にご紹介させて頂きます。

 

①TEXa こちらは何度もご紹介させて頂いております、もみ殻やヤシ殻を使ったバイオプラスチックです。

モミ殻とヤシ殻で色や質感が違ってましたね。

②カラクル こちらは卵の殻を使ったバイオプラスチックです。卵を大量につかう食品メーカーから出る卵の殻を何かに生かせ

ないか?をきっかけに開発されました。均一性という観点でこちらの開発は非常に手間がかかったそうです。

③Nature50 こちらは麻繊維を混ぜたバイオプラスチックです。麻模様が浮き上がり、独特の質感・仕上がりになります。

この麻を成形する時がいちばん金型が汚れてメンテナンスが大変だそうです。

④Durabio  こちらはでんぷん粉を混ぜたポリカーボネート板になります。バイオプラスチックながらクリアの見え具合が

可能です。

 

またそれ以外の展示物をさまざまご紹介させて頂くと、⑤紙パウダー入り成形材料であるMAPKAで作った食器や

⑥海に潜る時海の中を覗き込める大型ゴーグルに⑦飛沫感染防止用パーテーション脚を使用した有孔ボードなど多彩な製品商品が

並べられておりました。この脚が過去に何度もご紹介させて頂いておりました「レッサースタンド」なのですが、バイオマスの

バリエーションが増えましたのでまた改めて特集させて頂けたらと思います。

⑤MAPKA食器

⑥大型ゴーグル

⑦レッサースタンド

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そして余談ですが目を引いたのがノベルティーとして置かれていた射出成形の金型パーツを組み立てた金型キーホルダーですね。

色とりどりのパーツを自由に組み合わせて自分好みのパーツを組み立てることができ、さらにその金型が可動するという

すぐれもの。さらにはプラモデルのようにランナーが付いた状態のセットもあり、お客様の目を引いてましたね。

あと今回河村樹脂ブースの一部を借りて、プラスチックマーケットの運営会社であるワーズウィズもPLACYCLEのサンプルや

取り組みをご紹介させて頂いておりました。

ブースは3日間盛況でたくさんのお客様にお立ち寄り頂いたそうですが、サスティナブルマテリアル展の界隈もつねに人が多かった

そうです。このサスティナブルマテリアル展ですが、どのブースも今のサスティナブルの取り組みや機械やサンプルが所せましと

並べられておりました。

 

このエリアをくまなくチェックしようと考えていた自分でしたが、ヘルプで入っていたブースでのお客様対応が途切れなかったこと

と、周囲の情報量の多さにめまいがして(笑)ゆっくり腰を据えて見て回ることができませんでした、。

 

感じたところはやはり「バイオマス」素材の多さで、樹脂量を減らして成形なり生産ができる素材が多かったと感じます。樹脂と

混ぜた時に成形性がノーマル品に劣らないというのがカギのようで、成型時に何らかの影響が出て製品が劣化してしまうという課題

のある素材も散見されました。

 

また、サスティナブルの理想としては完全なリサイクル循環ができることと言えますが、それを目指しているのがワーズウィズの

「PLACYCLE」に他なりません。現在、お客様から不要ディスプレイを回収して粉砕して新しいディスプレイを製作する試作は

できておりますが、そちらを大きな規模で手早く行うことが今後の課題と言えそうです。

 

プラスチックマーケットグループのサスティナブル、再生材の取り組みはまだまだ続いて参ります。