2022.05.15

石灰石の有効利用について

石灰石の有効利用について

コラムでは「バイオプラスチック」を多く取り上げて来ましたが、植物由来でなくてもサスティナブル

と呼べる素材はありますので、そういった素材もご紹介させて頂きます。

 

限りある資源の中でも地球上ではまだ枯渇の心配がないと言われているのが「石灰石」です。

「石灰石」はおもに「炭酸カルシウム」からできております。「炭酸カルシウム」は、純粋な水には溶けませんが

二酸化炭素をふくんだ水には反応して溶けます。

 

自然界で言うと「鍾乳洞」(石灰どう)は二酸化炭素を含んだ水が石灰岩の割れ目を通ることで反応して

岩が溶けてできあがる自然の造作物と言えます。ちなみに石灰岩とはライムストーン=貝や動物の遺骸等が

海の底で積み重なって固まってできた石です。

 

そんな石灰岩を鉱業的に資源として取り扱う場合の鉱石名が「石灰石」となります。主な用途はセメントの原料ですね。

 

前置きが長くなりましたが、そんな「石灰石」を使用してサスティナブルを実現できる素材があります。

その素材の名前が「LIMEX」です。

https://tb-m.com/limex/

 

詳細については上記のTBM社様のHPを読んで頂いたら一目瞭然なのですが、簡単に触れさせて頂くと

石油由来製品の石油使用分を「石灰石」に変えることでエネルギー資源や環境負担を軽減できる、その「石灰石」由来の

素材がLIMEXという訳です。ちなみに射出成形で見ると石油使用のプラスチックを3~40%は削減できるようです。

 

一般的には石油代替の割合(%)の方に意識が行きがちですが、自分がさらにすごいと思ったのが

石油由来品と比較して、石灰石は原材料調達段階や燃焼時のCO2排出量を大幅に抑えられるところです。

 

①原材料調達段階のCO2排出量は石油由来品に比べて98%減

→石油のような熱処理が必要なく、粉砕のみの加工で済む

 

②燃焼時のCO2排出量は石油由来品に比べて58%減

→CO2の発生は防げないが、CO2の組成量は化学構造の差異により半分以上削減できる

 

TBM様のサスティナブルへの取り組みはLIMEXのみならず多岐にわたっております。

環境へ取り組みの現状と今後の展望をHPで知ると今後さらに注目されるべき事業・プロジェクトであると感じました。

 

そのようなLIMEXを使用して、プラスチックマーケットの協力工場では飛沫感染防止パーテーション用の脚を

製作して販売しております。コロナについては多少は落ち着いてきている感がありますが、皆様が動き出して

いるからこそ、パーテーション需要が増えてきているのだと思われます。LIMEX脚も近日アスクル様の通販ページに

登場いたしますので、またご報告させて頂きます。

↑↑表面の風合いは、ツヤのあるソリッドな質感で、磨かれた石をほうふつとさせますね。

 

最後に本題とは変わって来てしまうのですが、記事を書いていて知ったのが「石灰石」≒「大理石」ということでした。

石灰石が地中の熱によって熱変成を受け再結晶化したものを大理石(Marble)と呼びますが、場合によっては熱変成を受けていない

建材が大理石と呼ばれることもあるそうです。

 

大理石といえばプラスチックマーケットの運営会社であるワーズウィズで製作されている「サビアシリーズ」が思い浮かびます。

通常のキャスト板に大理石模様を入れて、その板を箱組み接着して製作された「インテリア雑貨」シリーズです。

 

https://www.cassina-ixc.jp/shop/g/g2220464013000010/

↑↑↑

カッシーナイクスシー様WEB

 

サスティナブル商材や加飾板を使ったインテリア雑貨の製作など、プラスチックマーケットでご案内できるトピックは多岐に

わたります。何かご相談がありましたら何なりとお声がけ頂けたらと思います。