雪とマイクロプラスチック
先日の2月10日に関東では今年2回目の本格的な雪が降りましたね。
今回「大雪注意報」が大々的に発表されていた割には、そこまでの混乱はなかったように思います。
2月13-14日にかけてもまた「雪」予報が出てますので改めてみなさまもお気を付け頂けたらと思います。
雪といえば、以前に北極圏で小さなプラスチック片が雪に交じって降っていたという記事がありました。
1リットルの雪から1万個以上のプラスチック片が発見されており、人間の手が加えられていない北極圏でさえ
人間がマイクロプラスチックを吸い込んでいる可能性があることが明らかになりました。
マイクロプラスチックとは、大きさが5mm以下の小さなプラスチックごみを指し、海を漂うプラスチック
ごみが波や紫外線の影響で細かく砕かれたものや、化粧品や歯磨き粉に研磨剤として含まれるごく小さなプラスチックの粒
がそう呼ばれます。
海の生き物が海水と一緒に飲み込んでしまったり、エサと間違えて食べてしまうと消化できずに体内に残り続ける上に、
こうした生き物をエサにする海鳥や大型の魚の体などにも、マイクロプラスチックとして蓄積されて行くという記事は以前にも
記載いたしましたね。
2021/10/31
アジアやヨーロッパで生成されたマイクロプラスチックが気流に乗って長距離を移動し、雪となって北極で降り注いでいるという
事態は非常に驚くべきことだと言えるのではないでしょうか?
海洋ごみについてはある程度の情報がありましたが、北極で降っている雪にもマイクロプラスチックが交じって来ていることに
ついては改めてショックを感じましたね。もちろん我々の地域で降っている雪にだってマイクロプラスチックが混じっていることは
容易に想像できます。ちなみにマイクロプラスチックを吸うことによる人体への影響は、超微粒子サイズのプラスチックが血液中に
はいり、健康上の問題を引き起こす懸念があると言われております。
安価で軽量そして大量生産が可能なプラスチックは20世紀に入って急速に普及して、さまざまな素材に取って代わって来ました。
日用品のみならず、強度や物性の改良によって産業部品の分野でもシェアが拡大しております。その一方で使用済の廃プラスチック
が地球環境に与える影響も近年取りざたされており、SDGsの観点でもさかんに議論されております。このコラムでもほぼ毎月
取り上げさせて頂いております。
現在当グループでは、廃プラスチックを意図的かつ瞬時にマイクロプラスチック状に変えることができる設備(粉砕プラント)
を構築しております。廃プラスチックが自然の中で時間をかけてマイクロプラスチックになるという事は、その過程で生物の
体内に入るリスクがとても高くなるという事ですから、そのリスクを防ぐ意味でも非常に重要な設備と言えますね。
そして粉砕して出来上がったマイクロプラスチック状粉末を使ってアクリルブロックや板を製作して、そこから商品やディスプレイ
等の製作物を作り、不要になったらまた回収して循環して行く流れ、それこそがPLACYCLEの流れなのです。登録商標(Rマーク)
も取得したPLACYCLEの動きを今後も推進し、そして経過についても発表できる動きがありましたら改めてレポートさせて頂けたら
と思います。