2021.06.20

プラの射出成形工場について

プラの射出成形工場について

本日はプラスチックの「射出成形」についてお話したいと思います。

射出成形とはプラスチックなどの合成樹脂の加工方法で、別名インジェクション成形と呼ばれます。

 

熱可塑性樹脂が軟化する温度に加熱したプラスチックを射出圧を加えて金型に押し込み、型に充填して成形します。

代表的な製造物としては「プラモデルパーツ」や「スマートフォン用携帯ケース」などが挙げられますね。

 

複雑な作りの物を型を用いて簡単に製造できる一方で金型を製造するのにある程度の金額の投資が必要となります。

その仕組みを非常にカンタンですが記載いたします。

射出成形の仕組み(簡易)

 

さてこのプラスチックマーケットの協力工場の中でこの射出成型を行っている会社が3社(工場は5拠点)あります。

グループ内の保有射出機は30~350tで合計60台近くになります。(ちなみにこのトン数は射出成形機の最大型締力を表し、

基本的にトン数の大小=生産物の重さの大小、または投影面積の大小を選定するとお考えいただけると分かりやすいと

思います。)

 

別の機会に射出成形プロダクトであるレッサースタンドの製造過程について(5/1NEWS、COLUMNでご紹介しました)

工場の取材を交えてご紹介させて頂けたらと思います。

 

さて、各工場の簡単なご紹介をさせて頂きます。基本的にはどこの工場も「産業系」と呼ばれる工業分野の樹脂パーツの製作を主としております。

河村樹脂は横浜と岩手北上に拠点をおき、自社金物部門を活かしてレンジ0.03ミリの精度が求められることもある流体制御機器や

半導体業界向けの部品など精密小型部品に数多くの実績があります。

 

東和プラスチックスは横浜と海外(ベトナム)に拠点をおき、車載内部部品などに数多くの実績があり、ISO9001を取得している

ことで、その安定した品質管理体制が強みと言えます。

 

港化成工業は茨城に拠点をおき、関連企業で最も大きい成型機(350t)を保有しており、制度が必要なOA機器部品や化粧面に

異物を嫌うような外観部品など、大きくても品質要求度の高い品目を数多く手がけているのが特徴です。

PM射出成形の協力工場リスト

射出成形の強みは一点ものの加工品や注型品(昨今だと3Dプリンタ)などと異なり、金型さえあれば1個あたりの生産コストを

安価にできる点にあります。

また同じ品質のものを大量に繰り返し生産できる点も強みと言えます。

このような強みがあるからこそ、射出成形(インジェクション成形)は、私たちの身の回りで見かける日用品にも多く採用され

ているのもうなずけますね。

 

今回簡単にご紹介させて頂いた各拠点について、改めて一社ずつご紹介できたらと思っております。