100%再生材について
当プラスチックマーケットのネットワークでは、すでに再生材やバイオプラスチック製造の取り組みを多く行っております。
【PLACYCLE】という不要になったプラスチックをマテリアルリサイクルで再生する取り組みやバイオプラスチックのペレットを
使って射出成形で物を製作したりと、このコラムでも多く取り上げて来ました。
今回ご紹介するのは、韓国のアクリルメーカー【PLAVEX社】が製造する再生材のARYSTAL ECOになります。
こちらはケミカルリサイクルで生成された100%再生材になります。
「マテリアルリサイクル」と「ケミカルリサイクル」の違いについては下記のリンク参照ください。
8/21コラム↓↓
プラスチックマーケットの協力会社である【スターレジン社】が前述の【PLAVEX社】の日本総代理店となり、この再生材を
独占的に販売できることになりましたので、さっそくご紹介させて頂こうと思います。
PLAVEX社↓↓
スターレジン社↓↓
1.PLAVEX社の歴史
工場動画↓↓
http://www.plavex.co.kr/resources/video/intro02.mp4
2004年に会社設立し、2005年に今の社名「PLAVEX」となり、アクリル押出し板「ARYSTAL」製作スタート。
2006年からのLGD(LGディスプレイ)のモニター用導光板の製作スタートを皮切りにTV用の導光板シートを韓国や日本の
大手メーカーに納入するようになりました。
【韓国】 LG、LGD、サムソン電子、三宗電子
【日本】 シャープ、パナソニック、ソニー
製作するシートは通常アクリル板の他に導光板や光拡散板など、そして取扱素材についてもアクリルのみならず、ポリカ、PVCと
多岐にわたります。前述のプロモーションビデオを見るとその広大かつクリーンで整えられた工場環境に思わず息をのみます。
2.再生材ARYSTAL ECOについて
PLAVEX社では1.で記載した通り大手電機メーカーで使用するTV周辺パーツのプラスチック素材用板を生産しております。
その中で特にアクリル樹脂のウェートが高いのですが、生産工程において端材や残材が多く出て来ます。
そういった端材等を一度溶かして液体アクリルに戻すという「ケミカルリサイクル」を行い、アクリルシートを製作する訳です。
この再生材の何よりも売りになるのが、下記のスペックになります。
1.再生の割合 100%
→従来のマテリアルリサイクル(特に樹脂)の場合、20%~50%、多くても70%と言ったところが生産板に占める
再生原料の割合になりますが、ケミカルリサイクルにより再生されたARYSTAL ECOは再生原料100%で生産できます。
2.光透過率 92.7%
→プラスチックの女王と呼ばれるアクリルの売りとして光透過率が挙げられます。このARYSTAL ECOは通常板とほぼ遜色ない
光透過率を実現することができます。
3.通常アクリル同等の物性や加工性
→光透過率のみならず、物性値※も通常板と全く遜色ありません。そして切削、接着、曲げ、印刷に関しても通常板とほぼ
変わりません。
韓国のテレビ等の精密機器用のアクリルを生産しているハイグレードな工場で生産されている再生材。こちらが日本国内での
お取り扱いも可能となりました。この再生材を使用した製作物をお考えでしたらお気軽にお声がけ頂けたらと思います。