再生材┃キャスト再生板
毎日の寒暖差が激しく、身体が追いつかない今日この頃。
こんにちは!今月のコラムを担当するさかなです。
以前、再生材の種類についてひと通りご案内させて頂きましたが
本日はその中から、アクリル再生材である<キャスト再生板>への取り組みについてご紹介させて頂きます。
■キャスト板とは?
そもそもアクリルには<押出板>と<キャスト板>というものがあります。
<キャスト板>は、上下2枚のガラスの隙間からMMAモノマー(液体状のアクリル)を流し込み、硬化させて製造した板で
弊社埼玉工場ではこの製法を用いて板の製造を行っています。
その過程の中で粉砕した廃材アクリルを混ぜ込み、再び板にしたものが<キャスト再生板>というわけです。
■キャスト再生板の魅力
1.薄材が製造可能
<キャスト製法>は、板の製造段階で廃材アクリルを混ぜ込みますので
型に流し込む<封入技法>では難しかった薄材の製造が可能です。
2.コストダウン
<加工>である封入とは異なり、<板の製造>であるキャスト再生板ならコストダウンにも繋がります。
3.テラゾーのような風合い
<押出板>と<キャスト板>では溶けやすさに大きな差がある為、混ぜ込む粉砕アクリルの種類によって
粒の残り具合や粒そのものの大きさ、形状などがかなり変わってきます。色の組み合わせも相まって、仕上がりの表情はこの通り。
「MMAモノマーに粉砕アクリルを混ぜる」という同じ製造方法でも、こんなにバラエティ豊かになりました。
印刷したインクの色が影響して乳半カラーに仕上がった板など、思いがけず魅力的な新素材に生まれ変わることも多々あるのです。
こんなに大きな粒の板もできました!(まるでアニメに出てくるチーズ…)
どんな仕上がりになるかは製造してみないとわかりません。世界でただひとつの模様ができるなんて、ワクワクしますよね♪
すでに多様な板を製造しておりますが、これらも試行錯誤の中で偶然生まれたものに過ぎません。
この偶然を必然にしていくこと、更に新しい表現を求めて追及していくこと…
課題はまだまだありますが、確実に言えるのは、ただ再生することだけが目的ではない<新素材>ということです!
進捗がありましたら都度コラムにてご紹介できればと思っております。
次回は6/8(木)再生材┃封入再生板です。
また6月からは毎週木曜日12:00p.m.に更新致します。お昼休憩のお供にして頂けましたら幸いです。またお会いしましょう!