2022.12.11

サスティナブルマテリアル展出展(前編)

サスティナブルマテリアル展出展(前編)

12月7日から9日まで開催されたサスティナブルマテリアル展にワーズウィズグループとして出展致しました。

(ワーズウィズ、河村樹脂、スターレジン)

本日は、ブースのご紹介とリサイクルへの取り組みについてレポートさせて頂きます。

 

まずサスティナブルマテリアル展とは世界最大規模のサステナブルマテリアルに特化した商談展とうたわれている展示会です。

生分解性樹脂といった環境配慮型材料や海洋プラスチック問題の解決やカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現等々を

目的としたビジネスマッチングの商談会であるとHPに記載があります。今年も入口付近のブースは活況の様子でした。

弊社グループでは第一回サスティナブルマテリアル展に河村樹脂とワーズウィズ(一部)が出展したのがはじまりに

なります。今回の第二回はPLACYCLEⓇの取り組みを行っているワーズウィズを筆頭にバイオプラスチック樹脂を射出成形

している河村樹脂と100%アクリル再生板を輸入販売しているスターレジンが合同で出展いたしました。

 

第一回目(2021年度)の出展の様子は下記になります↓↓

[過去コラム]サスティナブルマテリアル展

 

ワーズウィズ社はやはり商標登録も取得した「PLACYCLEⓇ」の動きを前面に出した展示となりました。

製作した販促ディスプレイツールや化粧品ボトル等を「回収」「粉砕」→「リサイクル材料の製作」→「加工・仕上げ」まで行い

その循環を繰り返すという「マテリアルリサイクル」のスキームをご提案しております。

1.第一段階:回収、粉砕

以前のコラムで記載させて頂きましたが、再生材の材料は下記の2種類あります。

A,ポストコンシューマ材料→製品として使用された後に、廃棄された材料または製品。

B.プレコンシューマ材料→製品を製造する工程の廃棄ルートから発生する端材などの材料または不良品。

[過去コラム]プラスチック再生とエコマーク

 

このA,Bで回収しやすいのは製造過程で出て来るBの材料になります。Aの方は実際、末端のユーザー様に納品済なので

ユーザー様のご協力の下で適宜処理をして頂いてお戻し頂くか回収させて頂く形となります。

 

そして集まった不用品の粉砕を行います。粉砕を行っている拠点はグループの量産工場である丸ノ内工芸岩手工場となります。

こちらでは大型な粉砕プラントの設置が来春に予定されております。

 

粉砕を行う工場と粉砕の仕方は下記になります↓↓

[過去コラム]プラスチック加工の量産工場と粉砕について

 

現状では7~8φまでの粉砕止まりですが、前述の粉砕プラントが設置されれば、さらなる細かい粒への粉砕が

大規模に実現できる形となります。

 

粉砕イメージと粒、そしてプラントイメージの画像です↓↓

 

2.第二段階その1:粉砕粒入りアクリルブロック

不要になったプラスチックの粉砕粒をアクリルの中に入れ込む方法は「封入」と「キャスト」の2種類あります。

両方とも日本で出来る工場は数少ない希少な加工となっておりますが、まずは「封入」の方からご説明させて頂きます。

 

この「封入技法」はアクリル樹脂の中に物を封じ込める加工を指します。

液体のアクリルの中に物を入れて、熱と圧力を加えて重合反応を引き出させて固めます。

この加工ができるため、不要になったプラスチック粉砕粒をアクリルの中に封入することもできる訳です。

今回の展示会でお客様の声をいろいろ聞いたのですが、やはり使用済アクリルを同じクリアアクリルにリサイクル

生産することを求められているお客様が一定数以上はいらっしゃいました。今回の展示会自体がより「工業系」分野

のお客様が多いのと、実際そういった「ケミカルリサイクル」に着手しているアクリル板メーカーの噂がちらほら

聞かれていたのもあると思います。

 

当グループの売りとしては何と言っても【「マテリアルリサイクル」の流れをグループで完結できる】という所と

【「封入」「キャスト」と言った特殊加工ができる工場を持っている】という所と言えます。

[過去コラム]アクリル特殊加工の工場について

 

アクリル・プラスチックのリサイクル「PLACYCLEⓇ」の流れを自社グループで循環させることができ、さらに他では

できない特殊加工で美しい完成品を仕上げてご納品して行く。

この展示会を通して、そこが強みであることをさらに発信していく必要があることを感じました。

第二段階その2のキャスト製法で製作される「キャスト再生材」や「石油使用量50%カットのバイオマス素材」と

「100%再生の輸入材」についてはまた次回にご紹介させて頂こうと思います。