ショールームツアー2
本日は、プラスチックマーケットの協力工場である(株)丸ノ内工芸 練馬本社にあるショールームに
お邪魔いたしました。
創業から実に60年超、国内外の様々なお客様へPOPやディスプレイ、展示台、店舗什器等を企画、提案、試作から
量産まで様々なご要望に一貫して応えてきた同社。
http://株式会社 丸ノ内工芸|国内最大規模アクリル板加工総合メーカー (marunouchi-k.co.jp)
ショールームを見ると、並んでいるディスプレイはほとんどが化粧品ディスプレイ。業界別な比率を見ても化粧品ディスプレイ
関連のお仕事が半分近くになるそうです。
本日はそんな化粧品ディスプレイを一旦置いておき、他の業界のディスプレイの画像とそのエピソードをヒアリングしてみました。
今回ご紹介するのは家電ディスプレイについてになります。
まずこちらはイヤホンのディスプレイです。コロナ前に新規ではじまった案件だそうですが、
展示の仕方が何も決まってないところからお客様と一緒に作り上げて行ったそうです。
何となくのディスプレイイメージを聞き、展示スペースのバリエーションを聞き、販売方法で必要な情報の違いを聞き、
全ての状況・場所にマッチできるディスプレイの完成を目指しました。
それでも、イヤホンの全種類を採寸して置く場所の形を検証したり、充電用コードの逃がし孔や壁吊り用の孔やビス仕様を考え
たりしてまとめて行くと、一つのディスプレイなのに付属パーツがどんどん増えて行きました。
↓孔形状の設計
↓背面にはコード孔や背板用孔を設計
↓バラすとこれだけのパーツになります
情報の違いに対応できるようにするはやはり「ネオジウム磁石」で面板の取り外しができる構造にするのがいちばんなのですが、
取り外ししたい箇所が多すぎて埋め込む磁石の数がかなり増えてしまったそうです。こちらのイヤホン什器はこのBOX形状と
薄型BOX形状と製作したそうですが、非常に経験値の上がったお仕事だったと教えてくれました。
そしてもう一つ注力した家電ディスプレイとして挙げて頂いたのが、パソコン台でした。こちらの課題ですが、アクリルの縁を
光らせることだったとか。
このパソコン台の構造がこのような形で、縁だけ光らせるための構造をかなり研究したそうです。
アクリルと光の相性は抜群に良いため、よくLEDを絡めたディスプレイが製作されるのですが、難しいのが、光をまんべんなく
行き渡らせたり、縁だけ一律光らせたりする構造を考えることになります。
最後は画像のような構造で見事縁を光らせることができました。(詳細は控えますが、画像で分かるでしょうか?)
ちなみにワーズウィズの方でも木口を光らせて製作するディスプレイ台製作の実績がありましたが、やはり光らせ方
は屈折率とかもあって非常に難しかったと記憶しております。
このようにお客様の要望に全力で向き合い、解決に向けて努力していく姿勢こそ同社がお客様に支持され続けている
理由であると言えそうです。
そんな丸ノ内工芸のトピックとしてはまず年内に岩手工場にアクリル粉砕用の新プラントが完成します。
現在も粉砕機は稼働しているのですが、完成する新プラントの規模は大きく合計4台の機械+コンベアが設置される予定です。
(粉砕機2台、フルイ機、空送回収装置)当グループのサスティナブル戦略の中核をなすプラントの完成が待たれますね。
そして、2023年1月11日から開催される化粧品開発展にも出展を予定しており、同社の得意とする化粧品分野でのさらなる拡張が
期待できそうです。
https://www.cosme-week.jp/tokyo/ja-jp/about/ci.html
またタイミングを見て粉砕プラントや化粧品展についてもご紹介できればと思っております。