リサイクルの種類と新しいプロジェクト
お盆休みが明けて、秋冬に向けての案件が慌ただしく進行しはじめております。
コロナ3年目を迎えて、コロナ以前にあったお話が徐々に戻りつつ印象があります。以前の案件でも新案件でも
何でもご相談頂けたら幸いに思います。
今回は以前から取り上げている「リサイクル」について改めて記載させて頂こうと思います。
世界的に有名な取り組みが「SDGs」で、弊社で進行中なのが「PLACYCLE」の取り組みになります。
「SDGs」は何度も取り上げておりますので詳細は割愛させて頂きますが、「リサイクル」に限らず、持続可能でよりよい世界を
目指す国際目標を指します。
そして弊社で進行中の「PLACYCLE」の取り組みは、納品したディスプレイや製品を買い取って再利用して再納品して行く循環を
継続して行く取り組みになります。
そこでおさらいになりますが、世で進められているプラスチックの「リサイクル」の種類とその割合について記載させて頂き
ます。
①マテリアルリサイクル 23.2%
②サーマルリサイクル 56.6%
③ケミカルリサイクル 4%
※残りの16.2%はリサイクルされず単純焼却か埋め立て処分される
①マテリアルリサイクルは製品を原料として再生利用することで、弊社の前述した「PLACYCLE」のような取り組み
を指します。また、製品と同じ素材に再生利用する一般的なリサイクルの他にも、素材を原料として元の製品よりも次元・価値の
高いモノを生み出すアップサイクルがあります。通常のリサイクルとアップサイクルについては定期的にこのコラムでご紹介
させて頂いております。
②サーマルリサイクルとは廃棄物を回収して燃やし、これを熱エネルギーとして再利用するリサイクルで、現状の日本で一番多い
プラスチックリサイクルの方法となります。ゴミ焼却施設付近の温水プールが熱エネルギーの再利用の象徴的なケースですね。
ただ欧米では「焼却する」ことを「リサイクル」とは定義しておらず、①と③だけで考えると日本のリサイクル率は
経済先進国の中ではまだまだ下位ランクになります。さらに言えば、燃焼により「排ガス」や「有害物質」が発生するリスクが
大きく、手放しには推奨できないリサイクルと言えます。
③ケミカルリサイクルは、廃プラスチックをさまざまな手法で科学的に分解し、製品の原料などに再利用するリサイクル方法を
言います。つまり、プラスチックの原料である液体化学物質にまで分解してしまう手法で、CO2排出量の観点で見ても
①のマテリアルリサイクルより優れていると評価されています。
ただ、そんな優れたリサイクルの割合がたった4%とはどういう訳か、。その理由は巨大な設備投資額が挙げられます。
このリサイクルを運用するには大掛かりな化学工場の設備が必要となるため、着手するのにも相応の覚悟やバックボーンが必要に
なる訳です。
現在PLASTIC MARKETでは①のマテリアルリサイクルの推進を行っており、少しずつではありますが、実績を積み上げて
来ている状況です。今年の12月7日~9日のサスティナブルマテリアル展では、その取り組み各種の成果をお目にかけられたらと
考えております。https://www.susma.jp/ja-jp/about/outline.html
そして今、新たな試みとして③ケミカルリサイクルを大手企業様と協力して推進していくプロジェクトが静かに進行して
おります。このコラムを書いていていつももどかしく思うのは、公表できない期待の取り組みが多く存在するためです。
ただこちらのプロジェクトも来年明けには公表できるようしっかり準備して行きたいと思っております。