再生材┃熱プレス再生材
8月に入り蝉の声も随分と騒がしくなってきて、いよいよ夏本番という雰囲気ですね!
蝉といえば、今までの人生で幼虫と成虫、そして抜け殻しか見たことがなかったのですが
先日、<若虫>と呼ばれる「サナギになる前の幼虫」が一生懸命木登りしているところを、なんと2回も発見しました。
久々に子供の頃のワクワクを思い出し、いい年して30分も観察をしてしまった深夜の散歩でした。
ちなみに蝉はおでこにも目が3つあり、全部で5つあるそうですよ…(そしてコラム担当者、実は蝉が苦手です)
さて、そんな滅多にお目にかかれない若虫のように
なかなか実績やサンプルをご紹介するまでに至らなかった再生材を、満を持してお披露目致します。
今までご紹介してきた再生材とは大きく異なるポイントもございますので、ゼヒご刮目ください!!
■熱プレス再生材
本日ご紹介するのは<熱プレス再生材>。その名の通り、熱して圧力をかけることで固めて板状にした再生材です。
まずはお写真をご覧ください。
ブルー×白の板は、工場で余ってしまったアクリル端材を粉砕し、熱を加えてプレスすることで生まれ変わった再生板です。
そして透明の板、基は何だったと思いますか?そうです、かつて私たちを守ってくれた、あの飛沫防止パーテーションです。
磨き直して再利用する動きはあるものの、回収した段階で厚みやサイズ、そして成分の違うアクリルがごちゃ混ぜになってしまった
パーテーション達の用途には限界がありました。この板は、そんなごちゃ混ぜのパーテーションから生まれたのです。
■再生率100%
この再生材のもっとも素晴らしい点は再生率。なんと、100%再生材なのです!!
今までご紹介してきた<キャスト再生材>は再生率30%前後、<封入再生材>でも再生率70%で、これが限界でした。
それをゆうに超えるどころか、バージン(新品)のアクリルを全く使用していないのが最も優れている点といえます。
■デザイン性
これまでご紹介してきた再生材は、ドット柄が主でした。
粉砕した粒をそのままデザインとして残した結果ですが、どこかワンパターン感は否めなかったのです。
ところが、この熱プレス製法なら粉砕の溶け具合によってこんな模様にもなります。
素材や加える熱の温度にもよるので、どんな仕上がりになるかは作ってみないとわかりません。
蝉の羽化を待つように、完成を見守って頂けましたら幸いです♪
■アクリル以外も再生可能
最初にご紹介した板はアクリル粉砕のみを熱プレスしたものですが、実はアクリル以外でも板にすることができます!
2番目にご紹介した板の素材はPC(ポリカーボネート)でした。
そしてこれからご紹介する板は、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)でできた容器の粉砕粒を使用しています。
使用する粉砕の素材や色の組わせで、こんなにも色々な表情を見せてくれます。
■飛沫防止パーテーションの未来
最初にご紹介しました飛沫防止パーテーションの板。
偶然生まれた結晶のような模様が非常に美しいと思うのですが、こんな使い方はいかがでしょうか?
担当者イチオシ、照明を当てた姿です。結晶部分が光を集めてくれるので、全体的にとても優しく輝きました。
すでに廃棄されてしまったものも多くありますし、回収したものの処分もできず使い道もなく眠らされているものもあるでしょう。
もう一度、今度は私たちの生活を彩るアイテムとして、再生しませんか?
この再生材はまだまだ実験段階で、これからも色々な素材で挑戦していく予定です!
ご紹介できるサンプルが完成した暁には、またご紹介させて頂きたいと思います。
次回は8/10(木)12:00p.m.更新です。またお会いしましょう~。